HAC、操縦士不足で来月38便運休

update 2004/5/22 15:13

 道内コミューター路線を運航する北海道エアシステム(HAC、本社・千歳市)は21日、函館―丘珠線を6月5、6、12、13の4日間1日2便から1便に減便することを明らかにした。操縦する機長が健康問題で不足し、補充も間に合わなかったためで、乗務員体制が整わないことから運休するのは全国にも珍しいケース。

 HACによると、同路線以外にも旭川―釧路線が6月16日から30日まで運休する予定で、計38便に上る。機長8人のうち、3人が高血圧など健康上の理由で、昨年暮れからシフトを外れたため、5人で道内7路線1日11往復をカバー。その結果、5人の乗務時間が、3カ月270時間以内という国の制限に収まらない見通しとなり、運休せざるを得なくなったという。

 HACは「手をこまねいていた訳でなく、補充を準備を進めていたが、結果的に間に合わなかった」と説明。予約者(函館―丘珠線58人、旭川―釧路線65人)に謝罪し、代替交通機関を案内している。休んでいた3人はすでに復帰しており、7月までには11人体制になる予定。

 HACは「大手では、絶対あり得ない失態を露呈してしまった。ただ、ぎりぎりの人数で運航しているのは当社だけでなく、他のコミューター会社も同様の状況に置かれていることを理解してほしい」と、業界全体の問題であることを強調している。

提供 - 函館新聞社



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