市立保健所、ホテル関係者1000人に検便実施へ

update 2004/5/21 10:07

 市立函館保健所(綿谷靖彦所長)は6月、函館ホテル旅館協同組合と函館湯の川温泉旅館協同組合の加盟全施設で働く約1000人に、サルモネラ菌の検便を行う。市内宿泊施設の保菌者の実態を把握し、直中毒の未然防止に結び付ける狙い。同保健所が1000人を超す大規模な食中毒関連検査を実施するのは初めて。

 綿谷所長が20日の市議会民生委員会(中江捷二委員長)で明らかにした。対象は、100施設以上になる見通しで、調理師にとどまらず、配ぜんや洗い場担当者も検査する。6月1日から着手し、6月末に結果をまとめる予定だ。

 大規模な調査に踏み切る背景には、サルモネラ菌食中毒の多発がある。昨年の市内食中毒発生件数は過去10年間で最多の6件で、すべてがサルモネラ菌によるもの。今年もすでに2件発生している。

 同保健所はサルモネラ菌の多発について「市民に健康被害を与える上、観光都市・函館のイメージダウンにつながりかねない重大な問題」と説明。両組合非加盟施設にも呼び掛ける方針で、宿泊業界全体に網を掛け、サルモネラ菌の一掃を目指す。

 サルモネラ菌 病原性大腸菌O157や腸炎ビブリオなどと並ぶ代表的な食中毒菌。感染すると下痢や腹痛が起きる。治療方法は抗生物質の投与。養鶏や養豚が持っているケースが多く、卵などの食材か、保菌者からの便から感染する。十分な加熱調理や、手洗いなど衛生管理の徹底で防げる。

提供 - 函館新聞社



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