にしんサミット開催

update 2004/5/21 10:06

 【上ノ国】道内の日本海沿岸自治体の首長が、ニシンを通じた新しい地域づくりを考える「にしんサミット」が20日、ニシン漁の網元で知られる上ノ国町の重要文化財・旧笹浪家住宅を会場に開かれた。

 ニシン漁の歴史や食文化をテーマとする松前、上ノ国、江差の3町にまたがるイベント「にしんルネサンス」(同実行委主催)の一環。

 開催地の工藤昇上ノ国町長、濱谷一治江差町長、前田一男松前町長のほか、藤村正二熊石町長ら桧山沿岸6町、渡島管内の上磯・福島両町から町長や助役らが出席した。

 同サミットは、上ノ国町立滝沢小(廣部康則校長)の5・6年生10人による、元気あふれる「夜明け太鼓」の演奏で開幕。工藤上ノ国町長は「地方を取り巻く環境は厳しいが、IT(情報技術)など新産業に目を奪われず、この地で誇った栄華を振り返り、心を耕し直すことが町の力になる」とあいさつした。

 意見交換では、濱谷江差町長が「今後の観光やまちづくりは、ニシン文化など古いものを見つめ直すことが大切」と述べた。内田東一北檜山町長は「ニシン漁の活気を伝える沖揚げ音頭は、北檜山こそが最高だ。日本海沿岸各地に伝わる『沖揚げ音頭対決』を実現したい」と述べ、ニシン文化を通じた地域間交流の活発化に期待感を示した。

 会合では、ニシンに関係する産業遺跡の保存や本道の日本海沿岸を「にしん街道」として、新たな観光ルート開拓を進めることなどを「にしん宣言」として決議。次回開催地を後志管内岩内町とすることで一致した。

提供 - 函館新聞社



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