小型タクシーの実車率、6年連続で前年割で過去最低

update 2004/5/18 10:09

 2003年度の函館市内小型タクシー実車率(総走行距離のうち乗客を乗せて走った割合)が過去最低の28・86%になったことが17日、函館地区ハイヤー協会のまとめで分かった。前年度比1・18ポイント減で、ピークだった1997年(36・84%)から6年連続の前年割れ。タクシー業界の厳しい現状が浮き彫りとなった。

 同協会によると、個人タクシーを除く2003年度の実績は、乗客人員が同2・25%減の977万9500人、輸送回数は同2・08%減の650万300回とともに低下。だが、空車時も含めた総走行距離は1・79%増の7383万2700キロと増えたため、実車率も落ちた。そのため、営業収入も同2・2%減の75億2700万円となった。

 函館市を除く函館交通圏(戸井町、恵山町、椴法華村、上磯町、大野町、七飯町)の実車率は、同0・61ポイント減の41・51%と減少傾向だが、市内より高い水準を維持した。

 同交通圏は、観光客のニーズがあるとされ、人口の割合からみるとタクシーの台数が20%程度多い地区。小型タクシーの台数は、個人タクシーを除いても、市内が919台、市内を除く同交通圏が121台で、計1040台にも上る。業界全体の低下要因は、タクシーの過密度に加え、景気低迷による利用者の減少が拍車を拍車を掛けているとみられ、同協会は「(実車率が)底を打った状態ではない。さらに下がるのでは」と話している。

提供 - 函館新聞社



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