おれおれ詐欺増加で防犯座談会

update 2004/5/17 10:02

 【江差】電話口で家族などを装って、指定口座に現金を振り込ませる、いわゆる「おれおれ詐欺」の被害が増加していることを受けて、江差署(丸田寿範署長)は、管内各町で主婦や高齢者を対象とした防犯座談会を相次いで開催。被害の未然防止を積極的に呼び掛けている。

 住民に独り暮らしの高齢者も多い、江差町の柏団地町内会(岩井慎会長)は13日夜、団地内の「柏町母と子の家」を会場に「安心安全まちづくり座談会」を開いた。主婦や高齢者ら約50人が出席、会場は満席の状態だった。

 講師として出席した同署刑事・生活安全課の河田忠弘生活安全係長は「1本の電話で普通の人の月給の何カ月分もの金が手に入るので犯行は減らない。だが、おれおれ詐欺は絶対に防ぐことができる」と強調。「彼女が妊娠した、交通事故に遭った、借金が返せないなど手口は巧妙。でも、若い人が電話で金の話をしたらウソだと疑ってほしい」と警戒を求めた。

 同署では今月、熊石、厚沢部、江差町で、町内会や老人クラブなどの会合に係員を派遣。座談会形式で被害に遭いやすい高齢者とひざを交えてながら直接、警戒を呼び掛けている。

 今年に入って同署管内では奥尻町で2件、江差、乙部両町ではいずれも4月に、各1件の被害が発生。被害総額は約300万円に上るほか、同様の「不審な電話があった」という多数の情報も寄せられている。

 同係長は「口を酸っぱく説明しても『自分は大丈夫』という思い込みがある。地道に説明を重ねて危機意識を育てることが大切。座談会はいつでも開催する用意があるので、積極的に警察署に相談して下さい」と話している。   

提供 - 函館新聞社



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