湯の川温泉で客室露天風呂増加中

update 2004/5/5 16:38

 函館湯の川温泉で、客室に温泉露天風呂を設けるホテルが増え始めている。「湯の川プリンスホテル渚(なぎさ)亭」が1996年に道内で初めて設置して以後、しばらく増加の兆しはなかったが、昨年から今年にかけて3軒が新設。5日には「湯の浜ホテル」にもお目見えし、合わせて5軒となる。全国的に人気の高まる■客室露天■。各地の温泉街でも同様の動きがあり、湯の川温泉でも今後、導入はさらに進みそうだ。

 温泉露天風呂付きの客室は、内湯感覚で露天風呂を味わえるのが魅力。プライバシーを守ることができるため、若いカップルや夫婦を中心に人気がある。ホテル側にとっては、設備投資に加え、清掃の手間がかさみコストは高くなるが、高級感を出しやすく、他のホテルとの差別化を図りやすいメリットがある。

 湯の川温泉では、少子化の影響で、大口の修学旅行客が減少。ここ数年は、高級志向の顧客層に転換を進めるホテルも多く、露天風呂付きの客室が今後さらに増えていく可能性は高い。

 先駆者の渚亭の露天風呂付きの客室数は、65室と同温泉内で最多。「どこもやっていないものを作ろうと、差別化の意味で作った。人気が出る自信はあった」という。湯の浜ホテルは12室で、「客単価が上がるので、売り上げ増が期待できる」と説明する。

 昨年7月に新設した「湯の川観光ホテル」は、露天風呂付き客室12室に加え、やや大きめの貸し切り露天風呂10室を設けた。「リクエストが多く、この大型連休も露天風呂が付いた部屋から、予約が入った」と話している。

 このほか客室に露天風呂を設置しているホテルは、「しおさい亭別館花月」と「想(おも)い出づくりの宿・飛天」の2カ所。両ホテルとも4月下旬に新設した。

提供 - 函館新聞社



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