上磯・戸切地陣屋、渡り鳥に芽を食われサクラトンネル見られず
update 2004/5/3 19:31
【上磯】上磯町で今年、一部のサクラのつぼみが渡り鳥の被害に遭い、満開のサクラが見られないことが分かった。渡り鳥が開花前にサクラの若芽をついばんだためで、待ちかねた町民らは思わぬ被害に残念がっている。
“犯人”は、スズメ目アトリ科の小鳥、鷽(ウソ)。体長15センチほどで頭部が黒く、全身は灰色か茶褐色でスズメに似ている。冬期間は全国の丘陵地や低山帯に移動。サクラのほか、モモやナナカマドなどの花芽を好んで食べる。
ウソは今年2月、サクラの名所、史跡松前藩戸切地陣屋跡周辺で姿が確認されている。明け方に20羽ほどの群れを作り、固いつぼみをくちばしで割り、中身だけをついばんで、飛び去ったという。
上磯町役場周辺や道道上磯峠下線に並ぶサクラも、部分的に被害に遭っている。戸切地陣屋跡の近くに住んで20年になるという徳家良子さん(54)は「数年前も被害はあったが、今年は過去最高。青いままのつぼみは痛ましい」と話す。
2日に同陣屋で開かれた、恒例の上磯陣屋桜まつりでは、主催の町商工会青年部OB会の石崎幸男会長が会場を訪れた町民らにサクラの被害を報告。「来場者数に大きな影響はなかったが、サクラのトンネルが見られないのは残念」(石崎会長)と肩を落としている。
提供 - 函館新聞社
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