BSE死亡牛検査を開始

update 2004/4/29 22:46

 道は本年度から、道内7施設で、24カ月齢以上の死亡牛全頭を対象にした牛海綿状脳症(BSE)検査を開始した。全道で約4万頭を検査する。道南では、森町姫川に開設された渡島家畜保健衛生所BSE検査室が稼働している。管轄する渡島、桧山の両管内で、年間1370頭の検査を見込んでいる。

 死亡牛検査は、感染牛の肉が市場に出回るのを防ぐ食肉用牛検査と異なり、BSEの感染状況や感染ルートの解明が狙い。道は、昨年4月のBSE対策特別措置法を受け、4家畜保健衛生所(渡島、空知、網走、十勝)に5カ所のBSE検査室(十勝は中札内村と新得町の2カ所)を新設、2家畜保健衛生所(根室、留萌)にBSE検査室を設けた。

 7検査室では、死亡牛から、検査試料として、延髄(えんずい)を採取。採取した延髄は、渡島、空知、網走の検査室は、札幌市の石狩家畜保健衛生所へ、十勝の両検査室はは、帯広市の十勝家畜保健衛生所へそれぞれ運ばれ、エライザ法による1次検査にかけられる。根室と留萌の検査室では、エライザ法での検査も行われる。

 渡島家畜保健衛生所BSE検査室は、食肉残さや死亡牛の処理を行う「北海道道南畜産事業協同組合」の敷地内に設置された。検査員は2人で、渡島、桧山の両管内を管轄する。28日現在、93頭の検査が行われ、90頭が陰性、3頭が検査中となっている。

 採材後の死亡牛は、判別用の耳標を付け、検査結果が判明するまでの1、2日間、同畜産事業協同組合内の冷蔵保管室で保管される。

 札幌の1次検査で陰性の場合、死亡牛は同組合で、粉砕処理され、骨油と肉骨粉に分けられる。陽性の場合、茨城県つくば市の動物衛生研究所で再調査を行い、BSEと確定した死亡牛は、施設内の焼却炉で処理される。

 渡島の検査施設は、鉄骨平屋200平方メートル、事務所が木造モルタル平屋28平方メートル。総工費は約2億円。受付時間は午前10時から午後4時まで。日曜、祝日を除き対応している。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです