陸自第2次派遣部隊に派遣命令

update 2004/4/28 10:03

 防衛庁は27日、陸上自衛隊北部方面隊(総監部・札幌)に対し、第2次イラク復興支援群の派遣命令を出したと発表した。

 同群は第11師団(司令部・真駒内)を中心とした、約460人の編成で、函館駐屯地からは第28普通科連隊の45人が参加する。現地で活動中の第1次群の交代要員で、部隊の編成命令は21日付で出され、真駒内駐屯地では27日、編成完結式も行われた。

 部隊は大型連休明けに隊旗授与式を済ませ、3波に分かれ順次、現地へ出発するとみられる。

 派遣命令を受け、持田修北部方面総監は「1次部隊の築いた活動基盤、すなわち根の上に、幹をつくることができると確信している」とのコメントを出した。

 函館駐屯地の隊員を含む、陸上自衛隊第2次派遣部隊に27日、派遣命令が出された。部隊の編成完結式も同日行われ、すでに準備を終えつつある隊員たち。一方、彼らを見送る家族の心は、派遣が確実となったいまも、揺れている。

 派遣予定隊員を息子に持つ、道南在住の女性は「息子の決断を成長として認めてあげたい。ただ、危険な任務であり、親として止めるべきではなかったかという後悔もある。この自問自答は、息子が無事に帰るまで消えない」と心情を語った。

 「入隊時、隊員として務まるのか不安だった。しかし、活動は国内の災害復旧などに限られ、危険はないと安心していた」

 女性が息子の派遣を知ったのは、今月開かれた家族説明会の会場。夫らは以前から知っていたといい、「体が弱いわたしを気遣った思いやり。気持ちの優しい子ですから」と話す。本人から直接、聞いたのはごく最近。「決まったことだから、どうしようもない。大丈夫と声をかけると、『うん』とだけ答えた」という。

 息子の決断については「何かやりがいを見つけ、志願したのでしょう。息子の成長と受け止めたいが、わたしの息子ではなくても、というのが正直な気持ち。これは、どの家族にも共通した思いでは」と涙ぐんだ。

 女性は息子の写真をなでながら「イラクへ行くときは見送りに行く。その時、お守りを手渡したい。今はただ、無事な帰還を祈ることしかできない」と目頭を押さえた。

提供 - 函館新聞社



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