参院選公示まで2カ月
update 2004/4/26 11:54
7月11日投票が予想される参院選は25日、公示日となる6月24日まで2カ月を切った。道選挙区(定数2)は鈴木宗男前衆院議員(56)が出馬の意向を示し、民主党北海道が2人目の候補として西川将人氏(35)を擁立する方針で、7人が立候補する方向。全体の構図はほぼ固まり、保守分裂で有力候補が乱立する“本命不在”の様相を呈してきた。道南の各陣営は比例代表と連動を図りながら、支持拡大に前哨戦を繰り広げている。
道選挙区に立候補を表明しているのは、自民党現職の中川義雄氏(66)=当選1回=、民主党現職の峰崎直樹氏(59)=同2回=、共産党新人の岡千陽(ちはる)氏(40)=前札幌市議=、社民党新人の山内恵子氏(64)=前衆院議員=、維新政党・新風新人の千代(せんだい)信人氏(39)=会社役員=の5人。
民主党北海道は26日の常任幹事会で西川氏の擁立を正式決定し、鈴木氏は5月の大型連休明けに正式表明する見通しだ。
比例代表で道重点候補として出馬するのは、公明党現職の風間昶(ひさし)氏(56)=当選2回=、共産党現職の大門実紀史氏(48)=同1回=、民主党現職の信田邦雄氏(67)=同1回=の3人。
中川氏の道南事務所は鈴木氏の出馬で保守分裂に警戒を強める。自民党議員不在の道南は鈴木氏の支持基盤の1つ。中川、鈴木両氏の道南の後援会は重複会員が少なくなく、どちらに票が転ぶかは不透明だ。
ただ、玉沢淑樹事務所長は「非難を受けている鈴木氏に付く人は限られている。これまで通りの戦略を貫くだけ」と強気な姿勢。道南が手薄だった反省を踏まえ、中川氏が3月から道南各市町村で遊説を重ねている。5月にも函館入りし、組織の引き締めを図る。
民主党道南総支部は10日に、連合などと道8区合同選対本部を設置。3選を目指す峰崎氏は今月5日から4日間、比例代表道重点候補の信田氏は19日から5日間、それぞれ道南入りし、労組などの支持固めを急いでいる。峰崎氏は5月23日にも函館入りする予定だ。
西川氏の選挙態勢は全く未知数だが、「鈴木氏の出馬で、民主党が2人目を立てない理由はなくなった」(板倉一幸幹事長)と攻めの構え。保守分裂の間hメ(かんげき)を縫い、無党派層や自民党支持層の囲い込みを狙う。
共産党は岡氏と連携を図り、比例代表に重点を置く戦略。党函館地区委員会が道重点候補の大門氏と岡氏の演説会を5月30日に函館市内で開き、連動を印象付ける。
岡氏は5月上旬にも来函し、支持者と懇談を重ね、基盤を固める。6月以降は未定で、他陣営の動向を見極めて判断する考え。鈴木氏の出馬には批判的ながらも、「支持者以外にも、無党派の鈴木氏批判票が上積みされる可能はある」(伏木田政義委員長)と追い風に期待を寄せる。
山内氏は3月中旬に左足大腿(たい)部を骨折し入院中。社民党道南支部連合は「5月以降の道内遊説は調整中だが、函館は重要な都市なので、公示前に必ず1回は訪問する」(道下誠幹事長)と、戦略を練る。鈴木氏の出馬には「刑事被告人として係争中の人物の立候補はいかがなものか。出馬しない辻元(清美元衆院議員)さんの姿勢は正しい」と批判を展開している。
維新政党・新風道南支部の山田誠二支部長は「函館には1回入る予定で、街宣車で政策を訴えたい。他党との違いを明らかにすることで、支持を拡大し、選挙戦を戦う」としている。
道選挙区に候補を擁立しない公明党函館総支部は比例代表道重点候補の風間氏の3選に全力を注ぐ。風間氏は6月6日に函館市内で後援会の会合を重ね、党名よりも個人を前面に出した戦略で、票の獲得を狙う。
道選挙区での自民党との選挙協力について、志賀谷隆支部長は「中川氏とは接触していない」と明言を避けるものの、政権与党の枠組みが最優先されるとみられる。
提供 - 函館新聞社
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