くじらフェスに9500人 調査捕鯨船を一般公開

update 2004/4/25 17:23

 「くじらフェスティバルin函館」(日本鯨類研究所など主催)が24日、函館港西ふ頭で開幕した。入港中の「2003/2004年南氷洋鯨類捕獲調査船団」(第17回南極海産ミンククジラ捕鯨調査船団)の調査母船「日新丸」(7638トン)と目視採集船「第二勇新丸」(747トン)の2隻を一般公開。クジラ汁の無料提供や鯨肉の販売、南極氷の展示に9500人の市民が集まった。

 鯨類捕獲調査船団の函館入港と公開は初めて。午前9時の開会式には関係者が多数列席。共同船舶の山村和夫社長が「道南の人に調査船、展示物を見てもらい、理解を深めてほしい」とあいさつした。

 公開された船内では、乗組員が各所に案内に立ち誘導と解説を担当。日新丸の船内には鯨肉を加工するラインがあり、急速冷凍装置や包装室などの設備に大人も子どもも興味津々。第二勇新丸の大砲台では、砲手が発砲のエピソードなどを紹介していた。

 ふ頭ではクジラ汁の無料配布が行われ、昔を懐かしむ人や一度食べてみたいという人が長蛇の列を作った。屋台が並ぶ一角では、北海道大学鯨類研究会が研究成果を発表。南茅部沖のネズミイルカの調査結果などを発表し、興味を持つ市民が訪れていた。

 同フェスティバルは25日も同会場で、午前9時から行われる。クジラ汁無料配布の時間は午前10時半と午後1時半の2回。出航は26日の予定。

提供 - 函館新聞社



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