江差タイヤ脱落死亡事故初公判 起訴事実認め謝罪

update 2004/4/23 10:01

 今年2月、檜山管内江差町で、運転するダンプカーのタイヤが外れ歩行者を直撃、2人を死傷させたなどとして、業務上過失致死傷と道路運送車両法違反の罪に問われた同町愛宕町の運送会社社長、新谷勝男被告(62)の初公判が22日、函館地裁(園原敏彦裁判長)で開かれた。罪状認否で新谷被告は「(間違い)ありません」と起訴事実を全面的に認めた。

 起訴状によると、同被告は昨年12月22日ごろ、使用するダンプカーを修理に出した際、整備業者から、左後輪部分の車体と車輪をつなぐハブボルト8本のうち、1本が折れていることを指摘されたが放置。運行を続け、土砂を運搬していた今年2月18日、同町水堀町の国道229号で左後部のタイヤ2本が脱落、歩道を歩いていた同町柳崎町の会社員、吉田麻砂美さん(36)の長男、斗夢(とむ)ちゃん(当時3)と、祖母の同町水堀町の無職、石井サク子さん(64)を直撃し、斗夢ちゃんを死亡させ、石井さんにけがをさせた。また、運送事業に必要な整備管理者の変更に絡み、5年以上の実務経験がないにもかかわらず、男性従業員を適格者として装い、函館運輸支局に虚偽の届けをした。

 検察側は冒頭陳述などで、同被告がボルトの欠陥を知ってから、このダンプカーが事故を起こすまでに走った距離が6000キロを超えていたことや、以前にも別の車両で脱輪が起き、重大な事故が発生する危険性を、十分に理解していたなどと指摘した。

 これに対し、弁護側の被告人質問では、同被告が「整備を怠ったことが大きな事故を引き起こした。大変、申し訳なく、遺族の方たちに何度でもおわびしたい」などと述べた。

提供 - 函館新聞社



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