学校給食にクジラ竜田揚げ、市内2校で試験的に実施

update 2004/4/17 09:55

 函館市内の学校給食で、約27年ぶりに鯨肉を使用したメニューが並ぶことが決まった。市教委が児童生徒の好み、食材の購入方法などを検討するため、小・中学校それぞれ1校で試験的に実施する。メニューはミンククジラ赤身の竜田揚げで、22、23日に市内の2校で提供される。

 22日に吉川町の函館万年橋小学校(児童133人)、23日に湯川町2の函館湯川中学校(生徒368人)で提供する。ともに小規模校で、1校分だけの単独調理をするという条件から決めた。

 使用する鯨肉は、前回の南氷洋鯨類捕獲調査で得た南極海産ミンククジラ約30`。学校給食での使用のため、1キロ当たり510円と市価の2割以下で仕入れる。

 函館は古くからクジラとかかわりがあり、函館港への南氷洋鯨類捕獲調査船団の初入港を受けての実施。食文化の伝承の視点から、学校給食への鯨肉導入を考えるため、アンケートなどを取り、今後を考える。

 鯨肉を使ったメニューは、市内では1977年ごろまで学校給食で定期的に出されていた。当時のメニューに鯨肉の竜田揚げを確認し、現在も竜田揚げが子どもに人気があることから決めた。

 学校給食にクジラを導入する運動を進める「函館くじら普及協議会」の藤原厚会長は「市内全校で一斉に提供したかった」と残念がる一方、「次回は全校で提供できるよう、メニューを考えている」としている。

提供 - 函館新聞社



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