イラク3邦人救出受け市内でも歓喜の声

update 2004/4/16 09:59

 「道民の願いが通じた」―。イラクで武装グループに拘束されていた道内出身者2人を含む日本人3人の解放が伝えられた15日夜、函館市内でも待ちこがれた朗報に、歓喜の輪が広がった。救出活動を続けてきた市民グループらは喜びに沸き、イラク問題の平和的解決に望みをつないだ。

 千歳市の高遠菜穂子さん(34)の講演を3月に主催した「函館稜北病院イラク問題を考える会」の長谷川昭一代表は、「とにかく無事に救出されることが一番。今まで情報がはっきりしないできたが、非常にうれしい」。同会は人命を最優先した対応を政府に働き掛けることを求めた要請書を、高橋はるみ知事あてに提出。同市本町で連日、街頭活動を続けてきただけに、喜びもひとしおだ。

 函館駅前などでチラシ配りをしてきた「非核・平和函館市民条例を実現する会」の佐藤修・共同会長は「こんなに早く解放が実現するとは」とびっくり。「殺されるとは思っていなかったが、解放まで長引くと思っていた。とにかく良かった」と感無量の様子だった。

 ただ、新たに日本人2人が拉致されている情報もあるだけに、手放しでは喜べず「安全にイラク国外に退去するまでは安心できない」と懸念する声も。「外国人を含め全員を解放してほしい」など、事態の終結を望む声が上がっていた。

提供 - 函館新聞社



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