「函館倶絵会」が2月に亡くなったメンバーの追悼作品展を開催

update 2004/4/15 10:02

 仲間の遺作を見てもらいたい―。絵画グループ「函館倶絵(ともえ)会」(伊藤博会長)は14日から、アートギャラリータカギ(函館市柏木町2)で、発足当時の会員で2月21日に肝臓がんで亡くなった松田清栄さん(雅号・暁桑、享年86)をしのぶ「追悼作品展」を開いている。松田さんの最期の作品を含む遺作3点のほか、会員が松田さんのめい福を祈りながら描いたこん身の17点が並んでいる。19日まで。

 同グループは、1987年から2カ月ごとに作品展を開催。会員たちはその都度、新作を発表するなど、作品展を活動の中心としており、その中に松田さんもいた。

 前回の作品展前に松田さんの家族から伊藤会長の元へ「入院したので、出品を休ませてほしい」という連絡があった。見舞いに行った伊藤会長は松田さんががんに侵されていることをこの時、初めて聞かされた。

 松田さんは伊藤会長の小学校時代の先輩で、倶絵会の発足にも尽力した1人。「わたしたちに心配かけさせないようあえて隠していたのでしょう」と伊藤会長。その1週間後、松田さんは病院で亡くなった。同会は松田さんをしのぼうと、追悼展を企画した。

 松田さんは生前、駒ケ岳を中心とした風景画や花をよく描いていたという。最期の作品は、恵山岬にあるホテルの露天風呂から眺めた恵山とされており、余白部分が残るが、山は茶色と緑で塗られている。今回はこの未完成の作品のほか、鮮やかなピンクで描いた「桜並木」と、山の緑と水色の海とのコントラストが映えた「夏の恵山岬」も展示することにした。

 会員たちも松田さんへの思いを新作に込めた。伊藤会長は、めい福を祈りながら描いたという「聖観音菩薩像」など2点を出展。松田さんと特に親しかった大室省平さん(77)は、松田さんの肖像画を描いた。

 伊藤会長は「会員の松田さんへの思いが強く、今回は力作がそろった。ぜひこの作品群を見てほしい」と来場を呼び掛けている。

提供 - 函館新聞社



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