江差海上保安署 巡視船「かりば」入港式

update 2004/4/10 13:20

  【江差】江差海上保安署(久門洋一署長)に配属された高速巡視船「かりば」(195トン)の入港式が9日、江差港中央ふ頭巡視船係留岸壁で行われた。色鮮やかな信号旗で船体を彩る「満船飾(まんせんしょく)」で入港。式典で新郷親樹船長が「高い性能を生かして地域住民の期待に応えられるよう訓練に精進したい」と、森吉高函館海上保安部長に報告した。

同部長は「船名は道南最高峰の狩場山(1520メートル)にちなんだ。檜山の安心・安全のため活躍してほしい。35ノット以上の速力で外国船取り締まりや海難救助への優れた対応力を持っている。日本海でもテロや不審船対応が想定され、即応体制の維持に努めてほしい」と乗組員を激励した。

式典に出席した濱谷一治江差町長は「これから桧山海域を中心に活躍されることを希望します」と歓迎の言葉を述べた。式典後は同町長、飯田隆一同町議会議長らが、高速航行に備えた座席などが配置された船橋をはじめ、同船の各装備について同部長らから説明を受けた。

「かりば」は3月で引退した巡視船「おくしり」の後継船。同署9代目の巡視船艇となる。全長46メートル、幅7・5メートル、深さ4メートル。乗員16人。船体は軽合金製。ウオータージェット推進で、最高速度は35ノット(時速約65キロ)。

夜間でも海上の遭難者や船舶を識別できる「赤外線捜索監視装置」のほか、荒れた海上でも高い命中精度を誇る20ミリ機関砲を装備している。船尾に搭載している高速機動艇は、小回りが利き巡視船が進入できない海域や港湾内での救助や海上警備にも威力を発揮するという。同型船の配備は、1管本部管内の日本海沿岸で初めて。

提供 - 函館新聞社



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