消費税込みの総額表示スタート
update 2004/4/2 11:17
2004年度がスタートした。函館市内のスーパーなどでは1日、改正消費税法施行に伴い、消費税込みの総額表示に切り替わった。官公庁や民間企業では辞令交付や入社式、トップによる訓示が行われ、フレッシュマンは緊張した面持ち。長年の懸案だった市内の2老人クラブの合併も実現し、梁川交通公園などの遊戯施設もオープン。親ぼくを深めたり、レジャーを満喫する光景が各所で広がり、「函館の春」は穏やかに幕を開けた。
値札や広告などへの「総額表示」が1日、スタートした。函館市内のスーパーなどでは前日の閉店後から徹夜で値札の付け替え作業をした店もあり、オープン時には税込み価格一色に。無理な値下げや消費者の大きな混乱も見られなかったが、受け止め方はさまざま。一部では周知を狙ったセールも行われた。
「消費者が値札を見たときに支払い総額がひと目で分かる」(財務省)としての実施だが、事業者側は、値札や店内表示の変更作業に追われた。
一部のスーパーなどでは「割安感の維持のため、特売品の課税前価格の変更を余儀なくされる」とする店もある。しかし、函館市中央卸売市場の仲卸業者、鳴海青果は「売り値に見合った品物を買いつけるため、影響はない」と話し、卸売・小売ともに負担になるような値下げの可能性を否定する。
消費者の反応もさまざまだ。市内のスーパーでは「払う額がひと目で分かる」との好感を持つ声から、「税額が分かりづらく、将来の消費税増税時の抵抗感をなくすためでは」との懐疑的な見方まであった。
ただ、表示が変わったことでの大きな混乱は見られず、イトーヨーカドー函館店(美原1)は「総額表示に対する周知と理解のため」割引セールを行っている。1万円や5000円の「ジャスト」価格商品を用意したほか、4日まで全館1割引きを実施している。
一方、全く表示方法の変更をせずに済んだのははこだて自由市場(新川町1)。同市場協同組合の佐藤止昭理事長は、「普段から税込み価格で表示をしているので、変える必要がなかった。何も影響がない」と話している。
提供 - 函館新聞社
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