鯨類捕獲調査船団、明日函館港西ふ頭に入港

update 2004/3/30 10:09

 昨年11月に出航した「2003/2004南氷洋鯨類捕獲調査船団」(第17回南極海産ミンククジラ捕鯨調査船団)が31日に函館港西ふ頭に入港することが、29日までに決まった。調査捕獲したミンククジラ440頭分の肉を陸揚げし、全国の市場へ流通させる。また、4月24、25日には調査母船「日新丸」(7638トン)など2隻の一般公開を行う。市など関係者は、一般公開への多くの市民の来場に期待している。

 調査船団は昨年11月、日新丸など5隻で下関港を出港。南極海ミンククジラ、シロナガスクジラなど計9576頭を発見し、うち南極海ミンククジラ440頭を調査捕獲している。

 函館に入港するのは日新丸のほか、目視専門船の「第二共新丸」(372トン)。当日は午前11時から入港式を行い、井上博司函館市長、弓削志郎水産庁次長らが出席する予定。

 船上で解体された鯨肉は函館市内の冷凍倉庫に一時保管した後、仲卸業者などを通じて全国に流通する。道南にも一部が卸される見通しで、市水産課は道南をはじめ全国に流通するのは7、8月ごろと予測している。

 また、一般公開は24日が午前10時から午後4時まで、25日は午前9時―午後4時の日程で実施。公開されるのは日新丸のほか、目視採集船「第二勇新丸」(747トン)の2隻で、船内見学をメーンに、くじら汁の無料試食(2日間で計4000食)や南氷洋の氷の展示などが行われるほか、YOSAKOIソーランなどのステージイベントも含め、盛大に行われる。

 市水産課は「市民が鯨肉に親しむ機会が多くなるのでは。一般公開にも多くの人に来てもらえれば」と、入港効果に期待している。

提供 - 函館新聞社



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