うまいベイこだわり工房、商品化に向け鶴の子大豆100パーセント豆腐を試験製造

update 2004/3/25 10:28

 【今金】今金町の農家7戸でつくる「うまいベイこだわり工房」(今金町今金435の270、伊藤正行社長)は、道南名産の大豆品種・ユウヅルを100%使用した豆腐を試験製造した。函館市内で開いた試食会での反応も上々で、収穫期の秋の商品化に向けた準備に入っている。

 ユウヅルは全国的に有名な「鶴の子大豆」の一種で、「糖度が高く、最もおいしい大豆」(北海道立中央農業試験場)とされる。糖度を表す全糖含量は23・4%(2003年産、同試験場調べ)と、北海道の主流な大豆であるトヨムスメの22・8%、ユウヅルを品種改良したツルムスメ23・2%より高く、甘みがある。

 しかし、気候などの関係で道南でしか生産できず、市場への流通量は少ない。加えて収穫量や成分、味が気候に左右されやすいため、知名度も低い。

 同工房では1994年から、今金町の特産物にもなっているユウヅルを減農薬栽培。100%使用したみその製造を手がけており、道内を中心に全国にも出荷している。消費者から「甘くておいしい」と評判のユウヅルのさらなる消費拡大に向けて、2年ほど前から、ユウヅルを100%使用した豆腐の商品化を考えてきた。

 豆腐の試作品はこのほど函館市で行われたイベントで無料で振る舞われた。3歳の子どもから大人まで評判が良く、「ぜひ購入したい」と希望する市民が多かった。

 商品化は大豆を収穫する秋になる見込みで、価格は500グラム200円の予定。伊藤社長は「安心して食べることができ、味も格別。これぞ豆腐の中の豆腐です。付加価値を付けた商品で勝負をしたい」と意気込んでいる。

提供 - 函館新聞社



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