タイヤ脱落でダンプ所有会社捜索、75%上回る過積載
update 2004/3/20 10:29
函館市中道1の市道・東山墓園線で17日に起きたダンプカーのタイヤ脱落事故で、函館中央署は19日、道交法違反(過積載)の疑いで、事故を起こしたダンプを所有している同市東山町144の「岡田土建」を捜索した。また、江差町水堀町の国道229号で2月18日、ダンプカーから外れた後輪タイヤが歩行者を直撃、2人が死傷した事故で、道運輸局函館運輸支局は19日、業務上過失致傷罪で函館地裁に起訴された会社役員、新谷勝男被告(62)=江差町愛宕町=が経営する同町柳崎町106の運輸会社「新和建工」の特別監査を行った。
岡田土建(岡田光男社長)には午前9時20分ごろ、函館中央署の捜査員10人が捜索に入った。捜索は約2時間半にわたって行われ、運行日誌や作業点検簿など関係書類約20点(段ボール2箱分)を押収した。
同署のこれまでの調べでは、ダンプカーには事故当時、法定積載量(10・25トン)を約75%上回る約18トンの建設廃材が積まれていたことが分かった。また、ダンプを運転していた男性会社員(58)は事故当日、同署から積載物重量制限超過(5割以上10割未満)の交通違反で、違反切符(反則点3点、違反金4万円)の処罰を受けていた。
同署は押収した書類を基に、このダンプカーの日ごろの積載状況や車両の整備状況などを調べるとともに、建設廃材の荷主が、過積載を要求したかどうかについても調査する。
また、同署は来週初めにも、折れたハブボルトなどを道警科学捜査研究所(札幌)に送り、詳しい事故原因を調べる。
家宅捜索は、ダンプカーの車軸と左後部前輪タイヤ2本を固定するハブボルト8本がすべて折れていたことから、事故と過積載との関連などを調べるために行った。
新和建工には函館運輸支局の監査官4人が、午前10時すぎから約2時間にわたり事務所内を立ち入り検査した。貨物自動車運送事業法に基づく特別監査で、同社の事業や運行管理、車両の整備管理状況を中心に従業員から事情を聴いた。同支局では、江差署が2月22日に事務所を捜索した際に押収した関係書類についても、同署で内容などを確認した。
事故を起こしたダンプカーは、青森県弘前市の採石業、三上砕石運輸(三上清蔵社長)の所有。昨年5月ごろから、上ノ国町豊田の採石業、北祥(佐藤由彦社長)が石材運搬に使用していた。昨秋から新和建工が車両を借り受け、事故当時は同被告が自社の土砂運搬に使用していた。
同支局では、監査結果をもとに、車両の管理について違法性がなかったか審査。法令違反が認められた場合には、関係者の行政処分も含めて検討する。
提供 - 函館新聞社
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