「週刊文春」販売禁止で予約殺到
update 2004/3/19 10:27
田中真紀子衆院議員の長女に関する記事をめぐり、今週発売の週刊文春(3月25日号)が東京地裁に出版・販売の禁止命令を受けた問題で、発売日を翌日に控えた18日、函館市内の書店には、同誌を求める予約が相次いだ。インターネットを使ったオークションでも数多く出回っている。言論の自由かプライバシーの侵害か―。函館でも文春に対する「熱」が高まっている。
禁止命令は出されたが、同誌はすでにほとんどが出荷されており、販売するか回収するかは、各店の判断に任されている。
こうした状況の中、函館市内各店の対応も分かれている。市内や上磯町で4店舗を構える森文化堂は、通常通り19日の販売を決定した。市内松風町3の松風店は、毎週約40冊を仕入れているが、17日から18日かけて予約電話が10件以上入るなどしており、同店では「予約の感じからいって完売するのでは」と話している。
このほか、販売を決めた市内万代町14の神田書店は、定期購読者と予約受け付けだけで既に完売状態。市内美原1の北文館長崎屋本店も、報道の影響から予約電話が多くなっている。大手コンビニエンスストアは通常販売を決めている。
市内の書店に予約した市内の男性(77)は「これだけ話題になった一冊。選挙も近いし、あらゆる意味で興味深い」と話していた。
JR駅構内のキヨスクは全国同様、販売しない方針だ。
市立函館図書館は、閲覧対象にするかどうかについて「内容を見てから対応を考えたい」としている。基本的に雑誌自体の閲覧は認める方向だが、関連するページにカバーを付けて読めないようにするような措置を取ることも含め、検討している。
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「入手困難」「買い逃した方へ」―。インターネットのオークションサイトでは首都圏で発売された17日から、さまざまなキャッチコピーで「3月25日号」の出品が続出。18日は定価320円の一冊が2500円を超す価格で落札されるケースも見られた。
国内最大のオークションサイト「ヤフー・ジャパン」では18日午後8時時点、「本、雑誌」のカテゴリーで「週刊文春」と検索しただけで700点以上が並び、ほとんどが同号の出品だった。
函館市内の男性会社員(38)は、17日午後4時ごろに同オークションで即決価格1000円で落札した。「その時で50点ほどの出品があったと思う。中には『即決価格5000円』という“強気”な出品者もいた」と語る。男性は「函館でも販売中止や、売るとしても長蛇の列ができると思い、即決1000円の方から購入した。いろいろな問題を提起しており、1000円の価値はあると思う」と話していた。
提供 - 函館新聞社
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