道立江差病院 夜間勤務手当を誤支給、2年8カ月で1千万超

update 2004/3/12 12:55

 【江差】道立江差病院(江差町伏木戸484)が、2000年から2年8カ月間にわたり、経理上のミスから、看護師22人の夜間特殊勤務手当を誤って支給していたことが、11日までに分かった。誤支給額は総額1082万5600円に上る。同病院は道保健福祉部道立病院管理室、道総務部人事課と協議して、誤支給分の返納手続きを進めている。

 同管理室などの調査によると、誤支給は00年5月から03年1月まで継続。同手当の支給額は1勤務6800円だが、経理上のミスから2勤務分を支給していた。当時の担当職員が午後5時から翌朝までの夜間勤務を、本来は1勤務とすべきところを、勤務が日付をまたぐため「2日分」と誤って計算していたことが原因という。

 同病院は「当時の経理担当職員が配置当時、事務の経験が無く、手当の支給手続きに不慣れだった」と説明している。誤支給は担当職員が異動、後任の職員が事務を引き継いだ昨年8月に判明した。

 同課では「手当の誤支給は少なくないが、3年近くにわたり1000万円を超えて過払いが続いていたケースは聞いたことがない」と話している。

 同病院などは、過払い分の返納を求め、看護師22人も同意したという。誤支給分の返納は一括返納が原則だが、支給期間が長い看護師の場合は、誤支給額が最高約70万円に達する。当事者の看護師からは「一括返納は困難」との申し出があった。

 同病院などは、分割返納や期間について看護師と個別に対応を協議。個人負担を軽減するため、2年程度の長期にわたる分割返納なども検討しているという。

 今回の誤支給について同病院では「経理事務に関する内部でのチェックのほか、道の定期監査などでも誤支給は分からなかった」と説明。手当を受け取った看護師からも過払いの申し出は誤支給が判明するまで無かったという。同病院は「各種手当の支給額は毎月異なり、手取りの給与の支給額は一定でないため本人も気付かなかったのではないか」と話している。

 だが、担当職員の「単純ミス」を簡単に見逃すなど、経理上の問題点や職員の過失に対する内部チェック機能が有効に働いていなかったことが問題の拡大につながったとみられ、道や病院側の責任が厳しく問われそうだ。

提供 - 函館新聞社



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