ドック跡地に「水産・海洋総合研究センター」の建設検討

update 2004/3/5 10:23

 井上博司函館市長は4日、本年度内に北海道振興(本社・札幌)から1億円程度で購入を予定する旧函館ドック跡地(弁天町24、23・3ヘクタール)に、産学官連携で進める「函館国際水産・海洋都市構想」の中核施設として「水産・海洋総合研究センター」の建設を検討していることを明らかにした。現時点で総事業費を90億円と想定、渡島東部4町村との合併に伴う合併特例債を活用する方針だ。

 4日の定例市議会代表質問で、高橋亨(民主・市民ネット)、小野沢猛史(はこだて市民クラブ)の両議員に答えた。

 答弁によると、センターは市が誘致を目指す北大北方生物圏フィールド科学センターの水圏部門のほか、国の水産研究所などを備える一方、学会開催が可能な会議場や、研究者向けの宿泊施設なども整備した複合施設としての建設を検討しているという。

 同市長は建設時期についての明言を避けたが、センター建設に関し「合併特例債の活用を想定している」と述べたほか、民間資金を活用するPFI方式での建設も構想に挙がっているとした。

 昨年3月に策定された同構想では、水産・海洋に関する学術研究機関の充実、誘致、集積を基本方針や主要施策で示しており、センター整備で構想の具現化は一気に進む。ただ、ドック跡地活用には1993年の北海道南西沖地震で被った岸壁被害の修繕や、来年をめどに改定する函館港港湾計画で、現在「レクリエーション施設用地」としている用途目的の変更などが必要となる。

提供 - 函館新聞社



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