道警報償費不正支出疑惑で原田氏参考人質疑
update 2004/3/5 10:20
【札幌】道警の捜査用報償費不正支出疑惑をめぐり、道議会総務委員会は4日、組織的な裏金づくりを実名で証言した元釧路方面本部長の原田宏二氏(66)の参考人質疑を行った。原田氏は「道警に残した負の遺産を清算し、現在と将来の信頼回復のために、私情を抑えて事実をお話ししたい」と述べた。
冒頭、原田氏は「1964年4月に北見方面本部刑事課に配属されて以来、退職する95年まで17カ所を転勤し、何らかの形で裏金づくりに関与してきた」と証言。裏金が全道で組織的に作られていたことを示唆した。
さらに「わたしは裏金づくりに手を染め、何ら改善できずに退職した男。道民の皆さんにおわびをするためにここに来た」と質疑に応じた心境を語った。
裏金づくりを裏付ける証拠については、「記憶を補うデータを持っているが、現在は申し上げられない」と述べ、提出を検討する考えを明らかにした。今後の改善策として「捜査費、報償費は、現場の警察官が使いやすいようにする1点にかかっている」と強調した。
質疑終了後、原田氏は現職警官に対し「難局を乗り越え、道民のための警察をつくるため立ち上がっていただきたい」と語り掛け、「公の場での説明を終え、ほっとしている。これからは議会などの推移を静かに見守ります」と述べた。
高橋はるみ知事は「道警元幹部が道議会総務委という公の場で発言されたことは大変重たい。道警は発言内容を重く受け止め、事実関係を明らかにすべきだ」とのコメントを発表した。
提供 - 函館新聞社
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