日浦小 鬼剣舞愛好会「日浦砂利童」が大舞台

update 2004/2/28 11:46

 【恵山】伝統芸能・鬼剣舞(おにけんばい)の保存・伝承活動を行ってきた恵山日浦小学校の「北海道滑田(ほっかいどうなめしだ)鬼剣舞愛好会 日浦砂利童(ひうらじゃりわらす)」が、3月末での閉校に伴い、本年度で約6年間の活動に終止符を打つ。1998年の発足以来、舞踊の習得や町内外での発表活動を繰り広げ、町内外からも高く評価されてきた。最後の公演は3月20日午後1時から、同小学校体育館で。残りわずかな時間を大切にしながら児童たちは集大成の演舞を誓いけいこに励んでいる。同校は28日、閉校式典を行う。

 鬼剣舞は岩手県北上市を中心に伝承されている伝統芸能で、鬼のような面(仏の化身)をつけ、扇子や刀を持ちながら勇壮に舞う。18の演目があると言われ、同団体はこれまで13演目をマスターしている。

 1998年、大島清貴教諭(44)が5、6年生の学級活動として指導したことがきっかけだった。翌年の99年7月には、日浦稲荷神社祭典で初めて舞を披露。2000年4月からは課外活動の一環として取り組み、同8月から北上市の滑田鬼剣舞保存会との交流も始まった。

 これまで、町内外の各行事に出演したほか、老人ホームの訪問なども行い、01年には恵山町教育表彰を受賞。地道な活動が認知されるようになった。

 現在、他校の児童3人を含む13人で活動。週2回、放課後を利用し、残された時間のけいこに全力で取り組んでいる。1年生から活動し、笛の演奏を担当してきた土谷美香子さん(5年)は「いつも通り緊張感を持って臨みたいです」と話す。

 大島教諭は「他の学校に行っても鬼剣舞の指導を続けていきたいと思っている。3月20日は思い出に残る公演にしたい」と力を込める。

 同校は28日は午前10時から閉校式を行う。同11時半から「しのぶ会」が開かれ、滑田鬼剣舞の真骨頂と言われる「三人加護」(四隅)を披露する。3月7日は函館市民会館で開かれる「ひびけ太鼓」に出演。そして20日の最後の公演は、これまで習得した13演目すべてを踊る。松本昴樹君(5年)は「皆で喜びを分かちあえる公演にしたい」と静かに本番を待っている。

提供 - 函館新聞社



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