ボルト破断放置して走行? タイヤ直撃死
update 2004/2/27 10:55
【江差】江差町水堀町で18日夕、国道229号を走行していたダンプカーから外れた後輪タイヤが歩行者を直撃、2人が死傷した事故で、ダンプカーを運転していた新谷勝男容疑者(62)=江差町愛宕町、会社役員、業務上過失致死傷で逮捕、送検済み=が、事故発生前の昨年12月ごろから、後輪タイヤとホイールベースを固定するハブボルトの一部が折れていたことを知りながら、運転を続けていた疑いがあることが、道警本部交通部、函館方面本部交通課、江差署の合同捜査班の26日までの調べで分かった。
函本などの捜査関係者によると、同容疑者は昨年12月、江差町内の自動車整備工場に、事故を起こしたダンプカーの後輪付近の部品交換を依頼。整備員がタイヤを取り外した際に一部のボルトが折れているのを確認した。工場側から、同容疑者に破損の事実を連絡したが、部品交換の際には折れていたボルトを修理せず、そのままタイヤを組み直したという。
同容疑者は、その後も折れたボルトを修理することなく、土砂運搬などに使用していたとみられる。昨年11月に同じ工場で整備を受けた際には、異常はなかったという。
また、合同捜査班が事故現場や脱落したタイヤを詳しく調べた結果、タイヤを固定する8本のボルトは、脱落したダブルタイヤのうち、外側のタイヤに取り付けられた状態で発見されたが、うち1本は事故前後にホイールから抜けていたとみられ、発見されていない。
調べに対して同容疑者も、こうした内容を大筋で認める内容の供述をしている模様だ。合同捜査班では、同容疑者が経営する同町柳崎町の「新和建工」から押収した書類を詳しく調べるとともに、整備工場関係者から任意で事情を聴き、裏付けを進めている。
事故を起こしたダンプカーをめぐっては、車体検証の結果、後輪タイヤを固定していた8本のボルトのうち、破断面のさびが進んでいる2本のボルトは、事故のかなり以前から破断していた可能性が高く、この2本を含む約半数のボルトが事故前から破損、またはひびが入っていた可能性があり、合同捜査班は技術的側面からも詳しく調べている。
提供 - 函館新聞社
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