江差署鶉駐在所のベスト情熱賞銀賞

update 2004/2/27 10:53

 【厚沢部、上磯】道警が地域の警察活動で顕著な功績があった交番・駐在所を表彰する、2003年下半期ベスト情熱賞の銀賞に江差署鶉駐在所(厚沢部町鶉町)、銅賞に函館中央署上磯交番が輝いた。地域ぐるみで犯罪発生の抑止や防犯意識の向上に取り組んできたことが高く評価された。今期は、全道の327交番と444駐在所の中から、12の交番と駐在所が金、銀、銅の各賞を受賞した。

 鶉駐在所は、谷地田勇・巡査部長(36)による機敏な防犯対策や、町内で発生した、さまざまな事件解決などの成果が住民にも高く評価された。2001年10月から妻・明子さん(36)とともに鶉駐在所で勤務している。

 昨秋、各地で多発した農産物の盗難事件を受けて、農協との合同パトロールを展開。町内で相次いだ農機具倉庫での盗難事件は急速に減った。

 道南各地で「おれおれ詐欺」の被害が多発すると、高齢者に身近なホームヘルパーを対象に講習会を開催。機敏な発想とアイデアで地域の安全に貢献した。日常のパトロールでも高齢者宅の訪問を欠かさず、「元気かい?」と積極的に声を掛ける。目に見える積極的な活動が住民の安心感につながっている。

 谷地田巡査部長は「鶉は穏やかな地域。住民の皆さんも優しく接してくれます」と話し、地域住民と一体になった安全づくりの大切さを訴える。

 札幌東署時代、2度の死亡ひき逃げ事件を担当したことから、「町内でも小中学生の自転車の運転には危うさを感じます。免許取得を数年後に控えた中学生への安全教育を考えています」と、アイデアを練ることにも余念がない。

 上磯交番は、所長の石田伴之警部補(59)ら8人が、3交代制で勤務している。8人は、防犯意識の向上を目指し、児童や高齢者などに手作り花壇(愛称・元気でカエル)を贈ったり、老人クラブやパークゴルフ同好会などの会合に積極的に出向き、防犯、交通安全講話を実施している。また、管内の国道228号などで多発している交通死亡事故や飲酒運転防止のため、街頭監視や飲食店街のパトロールを強化するなど、幅広い活動を展開している。

 こうした活動に対し、町民からは、いろいろな講話はとても分かりやすいし、交番がとても身近に感じることができる、と好評だ。

 石田所長は「交番の警察官として地域の弱者を守る地道な活動が高く評価されてうれしい。受賞を励みに、これからも交番勤務員が一丸となって地域のための交番として頑張っていきたい」と張り切っている。

提供 - 函館新聞社



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