西署と西防犯協・学校などに犯罪情報メール送信

update 2004/2/26 10:21

　函館西署と函館西防犯協会が３月１日から、犯罪発生情報を、保育園や学校などに電子メールで一斉送信する「函西セーフティメール・ネットワーク配信」を始める。警察が学校と協力してメールでのネットワークを構築するのは全道で初めて。少年補導員などの関係機関も参加する意向を示しており、地域ぐるみの新体制で防犯強化に取り組むことになる。

　これまでは、通り魔事件などが発生した際は、警察が電話やファクスで市教委や各学校に通知し、そこから保護者らに伝えてもらっていた。しかし、このシステムでは情報伝達が遅く、特に土日の事件発生では、学校側と連絡が取れず、対策が後手に回るケースも出ていた。

　今回の体制では、学校のパソコンへの配信と同時に、各校で選出した代表教諭の携帯電話にも情報を送信。各自が緊急性などを判断したうえで、保護者らのパソコンや携帯電話などに情報を転送する。

　送る情報は、�@子どもや女性を対象とした事件�A変質者のはいかいなどに関する情報�B連続発生があったひったくりなど、早急な防犯対策を必要とする事案�C悪質商法の情報�D凶悪犯の逃走―など。電子メールで短く概要を記し、登録者の携帯電話やパソコンに配信する。メールアドレスなどの情報は、同署と同協会が徹底して管理する。

　金融機関やコンビニエンスストア、希望する個人などにも配信を行う予定で、運用開始時には３００件ほどが登録される見込み。一定期間の運用後に会議を設け、適切な配信方法などの検討を行っていく。配信希望者が１０００人を超えるような場合は、配信情報などを選べるメールマガジン方式採用も視野に入れて話し合う。

　同署では「事件発生を素早く知ることで、各自が現実的な防犯対策を講じられるほか、自主防犯意識の高揚にもつながる」と効果に期待している。問い合わせは同協会TEL４２・０１１４。

提供 - 函館新聞社

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