市が水族館整備で基本方針

update 2004/2/19 10:49

 函館市は、社会教育施設としての水族館、動物園整備に向けた基本的な考え方をまとめた。水族館は総事業費30億円で、「緑の島」(同市大町)に建設。イカなど近海で獲れる魚介類の観察や学習施設を整備するほか、傷ついた海の生物を治療し、自然に帰す「シーライフセンター」の役割も担い、2006年度着工、08年度オープンを目指す。動物園は小・中・大3パターンの規模での整備を検討しており、総事業費は13―60億円と幅を持たせている。建設地は亀田中野、神山・陣川、滝沢、旭岡、白石の各地区いずれかを想定し、08年度着工、10年度オープンが目標。

 「ファミリーレクリエーション施設」としての水族館・動物園整備は、井上博司市長2期目の公約。水族館は渡島東部4町村との合併記念事業にして位置づけ、床面積約3000平方メートルの「中規模施設」として整備。子供たちの豊かな想像性を育むことなどを基本方針に据え、ブリ、ソイなどを展示し津軽海峡をイメージした「トンネル水槽」や、ウニやヤドカリといった磯の生物と触れ合う「タッチプール」などのほか、飼育体験や水中映像の鑑賞ができる多目的ホールも設ける。

 運営は公設民営とし、入館料は大人800円、小中学生400円、4歳以上の幼児200円、4歳未満を無料と設定。入館者は1年目20万人(有料入場17万人)2年目16万人(同13・6万人)3年目以降13万人(同11万人)と試算している。

 一方、動物園は水族館の整備後に着手する考えで、小規模(約3万5000平方メートル)、中規模(7万5000平方メートル)、大規模(15万平方メートル)の3パターンを検討している。

 小規模の場合、ウサギやヒツジなどを飼育・展示する「ふれあい動物園」と、タヌキ、キツネなどの小型動物舎や動物の生態を学ぶ「動物学習センター」を配置。中規模はこれらに加え、民間が独立採算で運営する遊園地など、大規模ではさらに、キリン、ゾウなどの大型動物舎を設ける。

 運営はPFI(民間資金活用による社会資本整備)の手法を採用する考えで、入館料は小規模で無料、中規模で大人300円、小中学生150円、大規模で大人500円、小中学生250円と設定。入園者は中規模で1年目24万人(有料入場14・4万人)大規模で30万人(同18万人)を想定している。

提供 - 函館新聞社



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