江差南高、事務情報科閉科式
update 2004/2/15 11:52
【江差】本年度末で閉科を迎える江差南高(浅野吉保校長)事務情報科の閉科式典が14日、同高体育館で行われた。前身の商業科開設から22年、分離独立前の旧江差高商業科時代を含めると、通算53年に及んだ商業教育の歴史に幕を下ろした。同高は江差高との再編統合で2005年度末の閉校が決定。同科最後の卒業生となる第21期生16人の女子生徒は、閉科・閉校という二重の悲しみに耐えながら、涙ながらに校歌を斉唱、学びやとの別れを惜しんだ。
閉科式で浅野校長は「22年の歴史を閉じるのは時代の流れとはいえ断腸の思い。不況下の就職難で専門高校としての就職優位論が崩れ、普通科志向に拍車を掛け、入学生の激減につながった。願いむなしく閉科を迎えることは残念だ」と式辞を述べた。
佐藤美登子PTA会長は「事務情報科最後の卒業生として『南高魂』を忘れず世界にはばたいて下さい」と時折、声を詰まらせながら生徒を激励した。
式典には同校の教職員や機械科1―3年生、来賓として濱谷一治江差町長、飯田隆一同町議会議長、内田幹秀道教委檜山教育局長のほか、歴代教職員や卒業生、PTA関係者が出席した。
同科代表の金澤ともみさん(第21期生徒会長)は「母校の名前、形が無くなっても、事務情報科はいつまでも心の中にあり続けます。卒業生として立派な社会人になるよう努力します」と、むせび泣きで言葉を途切らせながら、母校への思いと将来への決意を訴えた。その姿に会場内の参加者からはすすり泣きの声も漏れた。16人の女子生徒たちは「潮騒哮ける海原に―」で始まる校歌を涙をぬぐいながら歌い、消えゆく学びやとの別れを惜しんでいた。
1949年に開校した旧江差高は、51年に商業科を併設。生徒数増加に伴い、81年度に普通科を現・江差高に分離。職業科を江差南高に再編。江差南高は檜山管内で職業教育の中心校として多くの卒業生を輩出した。91年には商業科を現在の事務情報科に転換した。分離独立後の商業科。事務情報科の卒業生は1000人を超える。96年の電気科閉科後は機械科、事務情報科の各1学級に。03年度には江差高との再編統合、機械科の募集停止が決まり、同高は06年3月に閉校を迎える。
提供 - 函館新聞社
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