上ノ国高で初の連携型選抜

update 2004/2/13 21:15

 【上ノ国】公立高で2004年度入試の推薦選抜が行われた12日、本年度から連携型中高一貫教育がスタートした上ノ国高(宮川恒美校長)では、上ノ国中(木村耕一校長)からの進学希望者を対象にした初の連携型選抜が行われた。38人の受験生が面接に臨んだほか、それぞれが取り組んだ総合学習の成果を積極的にPRした。

 面接と併せて行われるプレゼンテーションの課題は、総合学習の成果から選択。昨年11月から、1600字以内のレポート作成に取り組み、願書とともに提出し、その場で内容をアピールした。テーマは、町内の農業や漁業、小売店など約30業種で行った職業体験をまとめたものが多かった。

 総合学習の取り組みでも両校は密接に連携しており、同高の教諭が同中を訪れ、生徒にアドバイスするなど「入学前の事前指導という色合いが強い」(宮川校長)という。

 調査書(内申書)と学力検査がない、連携型選抜の導入で、同中では従来からの受験指導のスタイルが大きく変化。木村校長は「レポートは中学校の3年間を締めくくる『卒業論文』と考えている。レポート作成から、自分自身を積極的にアピールしなければならない発表までの取り組みは、今後の高校生活に生きてくる」と、一連の成果に期待を寄せる。

 宮川校長も「従来のペーパーテストにはない緊張感がある。選抜までの過程では自分自身で工夫しながら学習するスタイルが身に付くはず」と話している。

 同中から同高への進学率は例年、4割前後だったが、04年度入試では約6割に上昇。両校長は通学時間が長い他町への進学、檜山管内以外の高校に進学する「管外流出」の抑制にも期待を寄せている。

 選抜の合否結果は推薦選抜と同様、19日までに同中を通じて受験生に伝えられる。3月3日には町外の受験生らを対象とする一般選抜の学力検査も行われる。

提供 - 函館新聞社



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