白樺、廃棄物処理業申請を取り下げへ

update 2004/2/11 11:39

 三和廃棄物処理産業(現・清算法人)の不法投棄事件にかかわり、同社の原状回復作業を支援していた食品会社「白樺」は10日までに、昨年11月に函館市に申請していた廃棄物処理業の許可を取り下げる方針を固めた。同社は来週中にも、市に取り下げを申請する方針。

 関係者によると、今月上旬、全役員が出席して取締役会を開催、全会一致で申請を取り下げる方針を確認した。

 白樺は清算法人化で資金力を失った三和に代わり、これまでに約1億6000万円を投入して原状回復作業を支援し、廃棄物約3万5000トンを処理。昨年11月に市に対し、業の許可を申請した。

 市は当初、白樺に許可を与える方針だったが、同12月に白樺自らが三和の施設内で、鉄筋コンクリートなど廃棄物約750トンを埋め立てていたことが発覚し、今年1月には三和処分場の周辺住民が同社を廃棄物処理法違反の疑いで函館地検に告発。一方で、不動産業関係者らによる団体が白樺への許可を求め、市、市議会に陳情を提出するなど、同社を取り巻く動きが過熱していた。

 同社の元社長は「発覚した埋め立ては不法投棄とは考えていない」とした上で、「地域住民の感情を害した責任を取らなくてはならないという観点から決断した。取り下げは来週中にも行いたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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