渡島町村会が存廃の危機
update 2004/2/10 12:04
渡島管内16町村でつくる渡島町村会(会長・海老澤順三上磯町長)が市町村合併の激流にのまれ、存廃の危機にさらされている。合併特例法の適用期限となる2005年度末には、4―7町に再編される公算が大きい。存続する方向で検討しているものの、人口の多い町が市に昇格するため、規模縮小は必至。檜山町村会との統合も選択肢としてクローズアップされそうだ。
渡島町村会は1951(昭和26)年に設立。道との連絡調整を務めるほか、町村が単独で行えない職員の採用、研修などを共同で実施している。渡島支庁などが入居する渡島合同庁舎(函館市美原)内に事務所を置き、渡島総合開発期成会や渡島町村議会議長会などの事務局も担う。
渡島管内では函館市と戸井、恵山、南茅部、椴法華の4町村が今年12月、道内トップを切って合併する予定。次いで七飯、鹿部両町が05年2月に合併、市昇格する運びだ。3月に法定協を設置する上磯、大野両町は06年2月、4月に法定協移行を目指す八雲、長万部両町と檜山管内の今金、熊石両町は05年秋、それぞれ新市としての合併を想定している。
05年度末には最大で新「函館市」を含め4市、少なくとも3市体制になるのは濃厚。森・砂原両町、松前・福島両町もそれぞれ合併協議を進めており、合併終了後、町村会は最少で4町(知内、木古内、森・砂原と松前・福島の新町)となることも想定される。予算規模(年間約4000万円)の縮小は避けられず、負担割合を自治体の規模で振り分けているため、人口の多い上磯、七飯などの脱会で、存続すら危ぶまれている。
だが、町村単独では難しい事業を抱えているだけに、「存続する方向で検討中」(事務局)。6月をめどに、今後の町村会のあり方を示した考えをまとめるという。事務局の体制を縮小する案のほか、市昇格後も町村会に残れるよう「渡島市町村会」に改組する案や、檜山町村会との統合案なども浮上している。
檜山管内は現行の10町を2町に再編する方向で協議しているうえ、今金、熊石の渡島入りで“飛び地”に分断される可能性も浮上。道の支庁区域見直しを含め、道南地域全体で新しい選択を迫られている。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。