インフルエンザ 渡島に「警報」発令・目立つ10代罹患

update 2004/2/5 10:38

 インフルエンザが渡島管内で流行している。渡島保健所管内(函館市と八雲・長万部両町を除く)では、1月の第4週(19―25日)に患者の報告数が一気に増え、4日に「警報」が発令された。市立函館保健所管内でも2月に入って急増し、警報を発令するレベルに達する勢い。学級・学年閉鎖する小・中学校も出始め、保健所は手洗いやうがいの励行を呼び掛けている。

 感染症発生状況把握のため、全国の保健所は特定の医療機関(定点)を通じ、患者数を調べている。インフルエンザの定点観測は渡島保健所が7カ所、市立函館保健所は11カ所。週ごとに患者数をまとめ、定点平均が10人を超すと「注意報」を、30人を超すと警報を発令し、警戒を促す。

 渡島保健所管内では、1月19―25日の週に、前週(同12―18日)の約4・6倍となる125人、定点平均17・86人を記録。続く同26―2月1日の週には236人、定点平均33・71人に増え、警報発令となった。

 患者(累計)の年齢別では、15―19歳が32・2%と最多。次いで10―14歳の19・2%で、10代が51・4%を占めている。

 市立函館保健所では、1月19―25日の週に130人、定点平均11・81人で注意報を発令。翌週(同26―2月1日)は約2倍の248人、定点平均22・55人となり、同保健所は「次週は30人を超し、警報発令になるのではないか」とみている。

 年齢別(1月26―2月1日分)では、10―14歳が17・7%で最も多く、3歳10・9%、15―19歳10・1%と続き、10代のり患が目立った。

 渡島保健所管内ではこれまで小学校4校、中学校・高校各2校が学級閉鎖や学年閉鎖となった。函館市内でも4日までに、小学校9校、中学校4校で同様の措置を取っている。

 市立函館保健所によると、主な症状は37―39度の急な発熱▽けん怠感・関節痛▽せき▽のどの痛み―など。昨年東アジアを中心に感染が広がったSARS(重症急性呼吸器症候群)の初期症状と似ているが、「これまでのところ混同するようなことは起きていない」という。

 同保健所は「インフルエンザウイルスは乾燥に強く、湿気に弱い。室内の湿度を保ち、外から帰ったら手洗いやうがいをするなどの対処をしてほしい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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