函中部甲子園ならず

update 2004/1/31 12:37

 3月に甲子園球場で行われる「第76回選抜高校野球大会」の出場校32校を決める選考委員会が30日大阪市内で開かれ、「21世紀枠」の北海道地区候補校に選考されていた函館中部高校(宮下勤校長、生徒数712人)は同枠での出場校に選ばれなかった。部員はいつも通り練習に汗を流し、「残念だが実力で甲子園を目指したい」と気持ちを入れ替え、春からの飛躍を誓った。

 「21世紀枠」は第73回大会(2001年)から導入。都道府県秋季大会ベスト8以上の成績を残し、過疎などの困難な状況を克服したり、練習法などで他校の模範となるなどのチームが選ばれる。

 同校は短時間集中の練習で学業との両立を果たし、秋の全道大会に26年ぶりに出場。1969年以来34年ぶりの勝利を挙げて8強入りしたことなどが評価され、道南の高校としては初めて、全国9校の候補校の1校に推薦されていた。

 この日は発表の午後3時を過ぎても同校に連絡が来なかった。校長室で連絡を待った宮下校長は、「候補校に選ばれただけでも光栄。野球部だけでなく、学校全体の励みになった。これからも文武両道の精神で学校活動を充実させたい」と話した。

 また、山本武彦監督(46)は「実力がまだないチームなので、残念だが正直ホッとした気持ちもある。選手は徐々に成長してきているが、春の大会に向けて投手力を含めた守備、長打力をつけたい」と淡々と話した。

 この日も午後4時ごろから、20人ほどの部員が練習キャッチボールなどの練習に励んだ。冒頭、嶋崎俊樹部長が選考に漏れたことを報告。小笠原將景主将(2年)は「選ばれなかったのは残念だが、1戦1戦集中して戦えるよう力をつけたい」と、決意を新たにしていた。

提供 - 函館新聞社



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