森林管理局分局敷地売却、協会病院が名乗り

update 2004/1/28 10:21

 3月末で廃止される道森林管理局函館分局(函館市駒場町)の庁舎敷地売却で、社会福祉法人北海道社会事業協会(札幌市)が、同協会函館病院(函館協会病院、同市堀川町、大平基之院長)の移転先として、随意契約の買い受けを申請したことが27日分かった。申し込みは同協会1団体だけで締め切られ、同協会への売却が濃厚だ。道森林管理局の諮問機関「国有林野管理審議会」を経て、2月下旬に正式決定する。

 売却するのは同分局敷地の国有地1万3573平方メートル。現在、木造2階建ての分局庁舎(述べ床面積4728平方メートル)などが建っている。

 公共団体などを対象に、使途を公益事業に限った随意契約の申し込みを昨年末から今月23日まで受け付け、同協会が函館協会病院の建設用地として申請した。

 同病院は1926(大正15)年、函館市の寄付で済生会函館診療所として開設。病床数は318床で、内科、整形外科、歯科口腔(こうくう)外科などの診療科目がある。診療棟や病棟の老朽化が著しく、市を通じるなどし、現在の敷地(5373平方メートル)より広い移転先を探していた。

 同協会は「函館協会病院の移転用地として取得したいが、契約が済んでいない段階で計画は全く白紙」(事務局)と説明。同分局が要望している「分局敷地に生育する樹木を残す」方向で検討しているという。建設計画などは明らかにしていないが、早ければ2004年度中にも着工する意向とみられる。

 今後、分局内で審査に入り、国有林野管理審議会が売却の是非を答申する。ほかに買い手がいないことから、同協会が取得する公算が大きい。

 現分局庁舎は分局廃止後に新設する「函館事務所」が4月以降、暫定使用する予定。同協会への売却が決まった場合、新年度中に函館事務所を別の庁舎に移転し、現庁舎取り壊し後、引き渡すことになる。

提供 - 函館新聞社



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