イラク派兵・函館家族説明会

update 2004/1/26 12:49

　きょう２６日にも、陸上自衛隊本隊などのイラク派遣が決まるとされる中、陸自函館駐屯地（函館市広野町）で２５日、派遣要員の家族を対象にした説明会が行われた。出席者らによると、現地の情勢がビデオなどで報告されたほか、隊員との通信手段なども示された。説明を受けた家族は派遣を目前に、一様に表情を硬くしていた。

　関係者によると、説明会はこの土・日曜に全道十数カ所で実施された。政府決定前に家族の不安を少しでもやわらげようと開かれた。第１１師団からは約３０人が３カ月間、派遣される予定で、この日の函館での説明会には家族ら約１００人が参加した。

　午後１時ごろから始まり、約２時間に及んだ。ビデオやスライドで現地の様子を上映したほか、テレビ電話やインターネットを利用した連絡方法など、派遣に関する一連の説明が行われた。

　車で来場した派遣隊員の母親は「現地と連絡が取れるという説明を受けた。とにかく息子には頑張ってきてほしい」と表情を引き締めた。ある父親は「心配が無いわけではないが、国のためだから仕方がない」と話した。

　一方、子どもの手を引いて出てきた３０歳前後とみられる女性は、顔をこわばらせ「何も言えません」と足早に立ち去った。夫が派遣されるという３０代の女性は「イラクの様子をビデオで確認したが、安心した訳ではありません」と困惑した表情を見せた。

　説明会に出席したある自衛官は「きょうの説明で家族も安心してもらえたと思う」と話していた。

提供 - 函館新聞社

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