函館子ども歌舞伎が全国歌舞伎フェスで好演

update 2004/1/24 12:24

 【東京】「函館子ども歌舞伎」(市川団四郎主宰)が23日、東京・NHKホールで、「全国ふるさと歌舞伎フェスティバル」(文化庁など主催)に出演し、約1700人の観客を前に好演した。終演後、東京近郊の観客からは「函館での舞台も見に行きたい」との声が多数聞かれ、メンバー、関係者は「全国での成功」を一様に喜んだ。

 開演直後は「かわいい」といった笑い声が上がったが、子どもたちの名演技が続くうちに観客もすっかり物語の世界に。市川主宰のいう「笑わせる部分」で笑い、同情する場面で同情するなど、すっかり感情移入。最後には、それまでで一番の大声援と拍手が送られた。

 今年初めて開催されたイベント。全国に約180あるとされる地歌舞伎、地芝居の中から函館子ども歌舞伎を含めた8団体が選ばれた。昼と夜の2部制で行われ、函館子ども歌舞伎は昼の部の3番目に出演し、メンバー16人が熱演した。

 昼の部終了後、メンバーは衣装を着たまま玄関手前に並び、観客にお礼。元気よく、一人ひとりに「ありがとうございました」と頭を下げ、会場での温かい声援と拍手に感謝の言葉を述べた。

 観客は口々に「一番よかった」「素晴らしかった」と笑顔でほめたたえ、握手や記念撮影を求める人も次々と。同団体の前には人だかりができ、係員が「止まらずに出口へ」と呼び掛けても効果がないほどの人気ぶりだった。

 同行した函館子ども歌舞伎後援会の小玉陽造会長は「十分に実力を出し切ったのではないか。観客も喜んでくれたみたいだ。(子どもたちは)たいしたものです」と笑顔を見せていた。

 函館子ども歌舞伎は昨年5月、石川県小松市で開かれた「全国子供歌舞伎フェスティバルin小松」に出演。歌舞伎関係者らから「子供歌舞伎としては国内随一」と絶賛されるなど、脚光を浴びた。今回も、この時と同じ演目、恋飛脚大和往来「封印切」を披露した。

提供 - 函館新聞社



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