奥尻町で「おれおれ詐欺」１５０万円被害

update 2004/1/20 10:12

　【奥尻】奥尻町の無職女性（７１）が家族を装った男から電話でだまされ、２回にわたり現金１５０万円を町内の郵便局の現金自動預払機（ＡＴＭ）から振り込んだと１７日、江差署に届け出た。振込先は家族と関係のない他人名義の口座で、同署は「おれおれ詐欺」事件とみて捜査している。

　同署によると１５日午前１時２５分ごろ、女性宅に「おばあちゃん、おれだ」と男の声で電話があり、「車を買った友達の連帯保証人になったが、金を払わないままいなくなった。５０万円を送ってくれ」と言った。

　女性は札幌に住む二男と信じ、用意した現金５０万円を町内の郵便局から男が指定した口座に振り込んだ。翌１６日午後零時５０分ごろには、男から「１００万円足りない」と２度目の電話があり、町内の金融機関で現金を用意。再び郵便局から１００万円を振り込んだ。１７日に町内に住む長女が女性宅を訪問、１５０万円を振り込んだことを知り、二男に確認したところ、だまされたことが分かり、同署に届け出た。

　同署管内でも「おれおれ詐欺」とみられる不審な電話が相次いでいる。金融機関の窓口で被害を未然に防止したケースがあるが、同署管内で被害の届け出は初めて。同署は１７日、署員が管内の銀行や信用金庫、郵便局などを訪問。高齢者を中心に利用客に変わった様子があれば、振り込み目的を確認するなど、警戒と協力を呼び掛けた。

提供 - 函館新聞社

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