ヒバ巨木育成に「北の木の文化貢献の森」創設

update 2004/1/19 11:03

 道森林管理局函館分局は、江差、厚沢部、上ノ国、上磯の4町の国有林に、歴史的建造物の修復材となるヒノキアスナロ(ヒバ)の巨木を育てる「北の木の文化貢献の森」を創設する方針を固めた。「渡島桧山地域管理経営計画」を3月までに変更し、認められれば新年度から設定する。昨年11月に認定された市民参加型の「桧山古事の森」(江差町椴川)とともに、400年後を見据えた森林づくりに取り組む。

 「北の木の文化貢献の森」は道森林管理局が新年度から実施する制度。神社や寺など道南に多い歴史的木造建造物の修復に使うため、200―400年かけて不足しているヒバの巨木を育成する。通常は25年サイクルで100―150年木を伐採をするが、伐採時期を設定せず間伐だけにとどめ、将来の需要に備える。

 同分局は歴史的建造物の修復だけでなく、木を使った学校や公民館の建築資材も想定。「地域が必要な時に必要なだけとるために、より太い木を育てる」(指導計画第4課)と説明している。

 選定するのは渡島、桧山管内の国有林6カ所。江差は田沢地区の30・10ヘクタール、豊部内川地区の113・66ヘクタール、椴川地区の139・74ヘクタールの3カ所で、厚沢部は美和地区の23・55ヘクタール、上ノ国は上ノ国ダム地区の79・80ヘクタール、上磯は茂辺地地区の83・20ヘクタールに設定する。総面積は道南全体で470・05ヘクタールに及ぶ。

 国有林5ヘクタールにヒバを育てる「桧山古事の森」が、江差町民らでつくる「桧山古事の森育成協議会」との共同作業なのに対し、「北の木の文化貢献の森」は道森林管理局が管理。古事の森をヒバ育成活動のシンボルに位置づけ、実際の育成は「北の木の文化貢献の森」が主体になる。

 同分局は「道南主力のヒバの木は減っている。長い年月をかけ、地域の皆さんと一緒になって育て、森づくりの意識を植え付ける役割も果たしたい」(同課)と話している。

提供 - 函館新聞社



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