未来大が4月から新システム稼動
update 2004/1/18 10:28
公立はこだて未来大学(函館市亀田中野町)は新年度、構内情報通信網(LAN)を大幅に更新する。開校した2000年4月以来初めての更新で、通信網の高速・大容量化を図るとともに、セキュリティー(安全性)を高める。テレビ会議を利用した遠隔教育も可能にする予定で、利便性、安全性の両面から高度化を図る。更新作業は3月中に終え、4月1日から稼働する。事業費(リース料)は07年度までの4カ年で約15億円。
同大の教員や事務局職員でつくる新システム委員会(委員長・三木信弘システム情報科学部教授)によると、日進月歩で変化するIT(情報技術)分野の専門大学として、高度な技術力を維持するのが狙い。現システムのリース更新期を迎えることもあり、1年半かけ、更新内容を検討してきた。
現システムは、学生や教職員千数百人が同時にアクセスしても、支障なく動く、当時としては画期的だったが、目まぐるしく変わるIT業界では、最新とは言えなくなっている。新システムでは、高速・大容量化し、毎秒100メガソビットだった通信速度を10倍の1ギガビットに引き上げる。暗号化処理能力に優れ、ネット家電でも利用される次世代インターネット規格「IPv6」にも対応するという。
また、LANに接続できるコンピューターの基本ソフト(OS)を、従来の「ウインドウズ」や「マック」に加え、無償ソフト「リナックス」でも可能にする。コンピューター室(7室)の教育用コンピューター250台のうち、約7割でリナックスを使えるようにし、4000カ所ある情報コンセントからも、各種OSで接続できるようにする。三木委員長はリナックス対応について「道をはじめ全国の自治体でも導入されており、需要がある。こうした動きに呼応し、教育していかなければならない」と説明。「OSを選ばない基幹システムは全国でもまれ」という。
セキュリティーでは、開校以来一度も破られていないシステムをさらに堅牢(けんろう)にする。不正侵入を試みる「クラッカー」の攻撃が日に何十件もある中、「セキュリティーは情報系大学として、信用問題につながる」(三木委員長)として、より強固にする。外部からだけではなく、内部に対しても強化し、不正な動きを自動追尾するシステムも導入する。また、社会人学生の多い大学院生向けに、テレビ会議で、補習ができる遠隔教育用のシステムを取り入れる。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。