町村・上磯/茂辺地地区に全国初のフノリ増殖用ブロック造成完了、ブランド化目指す
update 2004/1/17 12:41
【上磯】道はこのほど、上磯町茂辺地地区の浅瀬に、全国初となるフノリ増殖用のブロック礁を造成した。これに合わせ、国、道、町は水産物処理加工施設を新築。同地区の上磯はまなす漁協(片口幸雄理事長)はフノリの名称募集などを企画し、“上磯産フノリ”のブランド化を図る。
フノリ礁の造成は、上磯茂辺地地区漁港漁場機能高度化事業の一環。茂辺地漁港には、魚類の水揚げができない平磯があり、1999年度からブロックの設置を検討。海藻類の増殖に活用しようと、適切な海藻の種類やブロックの材質などの調査研究を続け、01年度から整備を進めてきた。
フノリは、ヒジキやノリと異なり、海外産と競合しない上、昨年12月現在で1`当たり3000円で取引されるなど、収益が見込まれることなどから採用。5―6月、胞子をブロックにまいて放置するだけで、約半年で収穫でき、栽培方法も手間がかからないという。
造成したブロックは計488基。高さ60センチ、縦1・5メートル、横2・25メートルのコンクリート製で、横から見ると家の形状だ。フノリが繁茂するブロックは、火力発電所から排出される無害の石炭灰を使用した。
また、ブロックの上部を屋根状にすることで平面積を増やし、収穫量の増加や、長時間摘み取り作業がしやすいよう漁業者に配慮した。総事業費は約2億円。収穫量は年間1万8624キロ、1キロ当たり平均2000円の取引を見込んでいる。
道は来年度以降、平磯のある同町当別地区でも、同様のブロック造成を検討しており、フノリの増産と消費拡大を支援していく方針だ。
提供 - 函館新聞社
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