「函館野外劇」公演1回分を大手旅行会社が買い取りへ
update 2004/1/12 11:41
昨年、大幅なリニューアルを果たし、全国的に評価の高まっている市民創作「函館野外劇」の今夏の公演1回分を、国内の大手旅行代理店が買い取る意向を示していることが11日までに分かった。同野外劇を主催する市民創作「函館野外劇」の会(フィリップ・グロード理事長)との間で話し合いが進んでおり、早ければ今月中にも契約が結ばれる見通し。
同野外劇は、夏の函館を彩るビッグイベントとして、15年の歴史を持つ。昨年は「リニューアル元年」として、シナリオやテーマ曲を一新したほか、衣装や道具類の多くも新調。フランス・ルピデュフ野外劇発行の季刊誌で紹介されたほか、NHKが特集を組んで全国に伝えるなど、知名度も急上昇している。
旅行代理店による公演の買い取りが決まった場合、追加公演が組まれる可能性が高く、日程は1日増えることになりそう。関係者からは「大手旅行代理店が買い取れば、話題性も高く、価値のある舞台として、さらに評価が上がるのでは」と期待する声も出ている。
同野外劇は、例年7月後半から8月上旬に開催してきたが、今年は、修学旅行客の入り込みを念頭に、7月上旬に実施する。昨年11月には、同会の輪島幸雄理事長代行らが青森、弘前、八戸の市教委などを訪問し、観劇を働きかけた。また、7日からは2泊3日の日程で東京の主なエージェントや雑誌社などを回り、「リニューアルの成功で商品価値の高まりを感じた」という。
ただ、評価の高まりに反するように、同野外劇は昨年も赤字。携わる市民らの“手弁当”にも限界があり、市や観光協会などのバックアップ体制強化が求められている。
「公演買い取りが決まれば、観光資源として支援しようという機運が盛り上がるのではないか」―。リニューアル2年目の今年、「函館」がどのような支援策を示すか、関係者の期待が高まっている。(後藤泰良)
提供 - 函館新聞社
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