パスポート申請数16年ぶりに5000件台
update 2004/1/12 11:40
渡島管内の2003年一般旅券(パスポート)申請数が、16年ぶりに5000件台に落ち込んだことが、渡島支庁のまとめで分かった。申請数は前年比31・9%減の5348件で、1987年の5641件を下回った。イラク戦争や新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の影響で、海外旅行の手控えムードがまん延し、バブル経済前の86年の水準に近づいている。
月別でみると、イラク戦争が勃発(ぼっぱつ)した3月は、前年同月比32・7%減の372件。さらにSARSの猛威が追い打ちをかけ、4月が同55・9%減の238件、5月は同55・7%減の224件と減少幅を広げた。
市町村別では函館市が71・4%を占め、前年比31・8%減の3690件。椴法華村は同62・5%減の6件で最も落ち込みが大きく、前年を上回ったのは同7・1%増で30件の戸井町だけだった。
近年では、海外旅行が増え出した86年の4265件に次ぐ少なさで、ピークの1996年(1万1913件)より5割以上落ち込んだ。米同時多発テロ後の2002年で7852件、湾岸戦争が起きた1991年でも8035件あり、イラク戦争とSARSが及ぼした影響の大きさを物語っている。
ただ、12月の申請数は前年同月比10・8%減の530件と回復傾向で、持ち直しの兆しも見えている。
提供 - 函館新聞社
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