ヤミ金融違反広告、減少せず
update 2004/1/10 12:18
ヤミ金融業者らが電柱などに張る違反広告の除去件数が、渡島管内で急増している。渡島支庁のまとめによると、管内全体の除去件数は本年度上半期(4―9月)で前年度同期比2・01倍の2509件。管内の市町村が違反広告を除去する連絡会議を設置するなどヤミ金融対策を強化したのが要因だ。ただ、除去件数が倍増する半面、違反広告は一向に減る気配をみせていない。
ヤミ金融対策として、渡島管内の自治体は5月に「貸金業等違反広告物対策連絡会議」を発足。ヤミ金融業者の違反広告を電柱などから閉め出そうと連携強化を図っている。
本年度上半期の除去件数は管内全体の9割以上を占める函館市で2309件と倍増した。とりわけ、連絡会議が発足した5月以降、除去件数を大きく伸ばしている。
だが「はがしている以上に、違反広告が増えているのが実態」(建設指導課)。渡島支庁が受け付けている貸金業者への苦情相談件数は本年度、昨年11月末現在で前年同期比15%増の165件に上り、過去最高だった前年度の233件を更新する勢いで増加している。「多重債務者がヤミ金融の怖さを分かっているのに借りてしまい、返せなくなって相談するケースがほとんど」(商工労働観光課)。例年、年末年始に借金をするケースが多いため、さらに相談件数が増加するとみられる。
渡島支庁建設指導課は「ヤミ金融は借りる人がいる限りなくならない」と、終わらないいたちごっこに頭を悩ませている。
提供 - 函館新聞社
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