江差信金が「おれおれ詐欺」をATM画面で注意呼びかけ

update 2004/1/7 11:52

 【江差】江差信用金庫(本部・江差町、渡邊捷美理事長)は、電話口で家族や知人を装って現金をだまし取る「オレオレ詐欺」やインターネット・携帯電話の利用料金をめぐる架空請求などが社会問題化する中、6日から現金自動預払機(ATM)の待ち受け画面に注意メッセージの掲載を始めた。慌てた被害者にもう一度落ち着いてもらい、被害の未然防止を呼び掛ける。

 同信金では、オレオレ詐欺や架空請求の手口が「被害者に金融機関の窓口ではなくATMを利用するよう求めるなど手口が悪質・巧妙化している」(若浜博事務管理部長)ことから、ATMの利用者が最初に目にすることになる待ち受け画面に、「その振り込み大丈夫?」「本当に支払うべき代金なのか、今一度ご確認を!」と呼び掛けるメッセージを掲載することにした。

 同信金によると、こうした取り組みは道内の金融機関で初めてで、「慌てている被害者が、振り込み前にもう一度冷静になって確認してくれれば」と同部長。同信金は江差町の本店のほか厚沢部、乙部、上ノ国など7店舗のATM画面にメッセージを掲載している。

 同信金ではロビーやキャッシュコーナーなどにも啓発ポスターを掲示するなどして注意を喚起。メッセージ掲載が始まった同日には、同信金のATM利用者から「振り込みを思いとどまることができるかも」「犯罪防止の最後の防波堤になる」との反応があったという。

 桧山管内でも金融機関の機転により、オレオレ詐欺の被害が未然に防止されたほか、身に覚えのない携帯電話やインターネットのアダルトサイトの利用料金をめぐる架空請求の例が確認されており、こうした犯罪の抑止効果も期待されている。

提供 - 函館新聞社



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