日ハム子会社の日本バイオラボ、未認証ワクチンを販売

update 2003/12/25 12:24

 日本ハムは24日、100%子会社の日本バイオラボ(旧道南薬品、本社・八雲町立岩54)が、国内未承認の動物用ワクチンを、同じ子会社の日本スワイン農場(青森県百石町)に販売するなど、薬事法違反の疑いがあると発表した。同社の社内調査で判明し、関係者13人を処分。再発防止策として、日本バイオラボを来年1月末で閉鎖する。同ワクチンは米国などで承認されており、人体に影響はないという。

 日本ハムによると、日本バイオラボは1998年2月から2002年2月までの2年間で「豚繁殖・呼吸障害症候群(SRRS)」を予防する未承認ワクチン5693本(1本50頭分)を、日本スワイン農場に販売。日本スワイン農場はSRRSを予防するために、道南事業所(八雲町立岩)、知床事業所(網走市)など全国20事業所で親豚に投与していた。

 道南事業所では所管13農場のうち、12農場(渡島管内10、桧山管内1、後志管内1)で使用したという。

 さらに、98年9月に承認された別の動物用ワクチンについても、承認前の97年12月から98年11月まで販売していたことが判明。95年から2003年7月までには日本バイオラボが道の許可を得ず動物用ワクチンを製造し、日本スワイン農場に販売していた。

 日本ハムは日本スワイン農場取締役生産事業本部長兼道南薬品取締役を解雇するなど、減給、降格の処分を実施。再発防止策では、日本バイオラボを閉鎖するほか、コンプライアンス(法令順守)体制を強化し、来年1月中にグループ全社で緊急調査を行う。日本バイオラボの従業員8人はグループ内で雇用されるという。

 同社の発表を受け、道は同日、日本スワイン農場の道内2事業所所管の農場へ調査に入った。渡島、桧山管内では11農場に家畜保健衛生所の職員が出向き、未承認ワクチンを投与された豚の頭数など確認作業を進めている。

提供 - 函館新聞社



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