桧山南部5町合併協、熊石除く4町で法定協移行へ

update 2003/12/23 13:12

 【江差、熊石】桧山南部5町合併問題協議会の法定協議会移行問題について、厚沢部、江差、乙部、上ノ国の4町長は22日までに、同協議会からの離脱が濃厚な熊石町を除いた4町で法定協を設立する方針を固めた。4町は26日に江差町で開く協議会で、来年1月の移行に向けたスケジュールなどを検討する方向だ。一方、北渡島任意協への参加を検討している熊石町では、漁業関係者を中心に、支庁の枠組みを超えた合併に伴う漁業海区の変更、所属漁協の問題などで不安感があり、町議会の一部で慎重論が浮上。藤村町長が議会側代表と折衝を続けているもようだ。

 厚沢部町の澤田孝一町長は21日、町内3カ所で市町村合併に関する住民懇談会を開催。議会議論の結果も踏まえて「法定協移行という一定の方向に理解が得られた。熊石町が離脱し4町の枠組みでも移行を進める」との考えを示した。同町議会の合併に関する調査特別委も、法定協参加の方向で一致している。

 乙部町では22日に町議会の合併に関する調査特別委が開かれた。移行に対して異論はなかった。寺島光一郎町長は「熊石町の離脱という選択は町民の幸福を考えた上での判断。尊重したい」と述べた。

 上ノ国町も同日、町議会の特別委を開催。工藤昇町長が「4町で法定協移行の方向で進みたい」との意向を示し、議会側も同意した。同町長は「4町で法定協に移行することに異存はない。3町以上なら移行は十分可能と考えている」と話した。

 江差町は17日の町議会で、濱谷一治町長が法定協参加の意向を表明、議会側も同意した。協議の枠組みが4町となっても参加の方針に変更は無いという。

 26日には、藤村正二熊石町長が同協議会の離脱を表明する見通し。現在、協議会会長、事務局は熊石町が務めており、新たな協議体制を検討する。また、法定協移行に必要な各町議会での議決に向けた日程調整などを検討する見通しという。

 だが、任意協の枠組みが5町から4町になることで、4町による暫定的な任意協設置、各町議会への説明などに要する猶予期間が必要との見方があり、来年1月中の移行は流動的な状況だ。

提供 - 函館新聞社



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