道開発予算財務省原案、函館市関連ほぼ要望通り

update 2003/12/22 10:51

 20日内示された2004年度北海道開発予算の財務省原案について、函館市は21日、同市関連事業の内定状況をまとめた。「本通中央通」の街路整備、「名勝旧岩船氏庭園(香雪園)」の環境整備などの新規事業3件が採択。継続事業もほぼ地元の要望通り認められた。北海道新幹線関連では整備新幹線建設推進高度化等事業費が前年度当初比12・7%増の35億円計上され、来年度から青函トンネル内の調査が行われる。

 新規は3事業が盛り込まれ、本通中央通の街路整備は用地測量、道路設計に着手。香雪園の環境整備は園亭保存修理を手掛け、「元町公園」の公園緑地整備事業は用地買収を進める。

 継続事業では、函館港万代ふ頭の岸壁改修など港湾整備事業(要望額20億700万円)が要望通り。函館空港ターミナル地域の拡張を進める空港整備事業(同30億7100万円)が要望より10%程度減少する見通しだ。

 浄化センター処理施設を整備する函館湾流域下水道整備事業(同2億400万円)、上豊原2期地区、旭岡中央地区の農免農道を改修する農業農村整備事業(同1億7700万円)はいずれも、要望額と同額が計上された。

 市施行分では石川、小田島川、常盤川を改修する河川改修事業が要望比7・3%減の6億1300万円。下水道管きょを整備する公共下水道整備事業(同15億2300万円)、JR函館駅の駅前地区土地区画整理事業(同7億1800万円)は要望通り満額が認められた。

 市予算に関連しない事業では、高規格道路「函館江差自動車道」の整備、国道5号拡幅整備、函館漁港整備などが継続。北海道新幹線は来年度の着工を見送ったものの、青函トンネルの線路敷設、新幹線と貨物の共用運行の調査に着手する。

 事業によっては来年、補助金の配分を決めるものもあり、現時点で市関連事業費は確定できない。情報収集で上京中の井上博司市長は「全体的にほぼ要望通り認められた。(新幹線については)05年度着工に向けて大きく前進した。青函同時開業の実現に向け、要請活動を続けたい」とコメントしている。

提供 - 函館新聞社



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