来年度開発予算4・3%減の7822億円

update 2003/12/21 11:08

 【東京】2004年度予算の財務省原案が20日内示された。北海道開発予算は前年度当初予算比4・3%減の7822億5600万円で、開発事業費は同4・3%減の7683億600万円。全国の公共事業費に占める割合(北海道シェア)は2年連続で10%を割り、新たに北海道で道州制のモデル事業を推進するため100億円が計上された。道南関連では道立噴火湾パノラマパーク(八雲町)のPFI(民間資金活用による社会資本整備)事業、奥尻空港滑走路延長事業などが認められた。

 道州制モデル事業推進費(仮称)は道開発事業として計上されている補助事業が対象。魅力ある観光形成など自由にテーマを設定し、4年程度の計画を立てて事業を進める。

 特徴は国の関与を最小限にし、事業執行に際し道の自由度を拡充した点。自由裁量で計画を策定できるため広域的・効率的な社会資本整備が期待できる。達成状況については事後チェックして公表するとともに道州制導入の検討に役立てる。

 三位一体改革の一環として国庫補助負担金の廃止、縮減に伴い「まちづくり助成金」1330億円が設けられた。やる気のある市町村を積極的に支援する狙いがあり、まちづくりに関する地方の自由な提案を助成する。

 渡島、桧山関連の施策では、噴火湾パノラマパークにオートキャンプ場やビジターセンターを整備。奥尻空港の滑走路延長事業は本年度末の800メートル供用に続き、2005年度末の1500メートル供用に向けた工事を進める。

 長万部町営大浜団地の「シルバーハウジング・プロジェクト」は、バリアフリー対応の住宅を来年度完成させ、緊急時の福祉サービスを提供する。今年7月に第1期オープンした「道立道南四季の杜(もり)公園」(函館市)は来年度中に整備を完了し、05年4月に全面開園となる。

 このほか、駒ケ岳の火山防災情報ネットワークの整備推進、東風泊海岸(奥尻町)の高潮対策、川汲小板川(南茅部町)の砂防事業、美利河ダム(今金町)の「魚の道」などが盛り込まれた。

 一方、整備新幹線は前年度と同額の686億円を計上。北海道新幹線など新規分の着工はなく、八戸―新青森など建設中の区間整備にとどまった。政府予算案は24日、臨時閣議で了承されて決定する。

提供 - 函館新聞社



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